「まだ本番環境、直接いじってるの?」Web制作のプロたちが暴く“見えない心理的コスト”と、手放せない『SmartRelease U』の真価
「テスト環境でしっかりと確認してから本番へ反映する」「バックアップは万全に取っておく」——。
これらは、Web制作に携わる方であれば誰もが大切だと知っている“あるべき姿”ですよね。
しかし実際の現場はどうでしょうか。
納品後の運用フェーズにおいて、理想通りに動けているケースは、思いのほか少ないのが現実かもしれません。
今回、編集部ではCPIユーザー様を対象としたアンケート結果をもとに、Web制作の最前線で活躍する『SmartRelease U』のエバンジェリストの方々をお招きしました。
アンケートデータが浮き彫りにした「ヒューマンエラーのリスク」や「テスト環境・バックアップに対する認識のズレ」、そして次世代のインフラである『SmartRelease U』が現場にもたらす本当の価値について、じっくりと語り合っていただきました。
プロ同士だからこそ語り合える、綺麗事だけではないリアルな実態と深いインサイト。
皆さんの現場にも、きっとハッとするような気づきがあるはずです。
目次
インタビュー登場人物

Seventy Seventy 株式会社 代表 大角 誠之(おおすみ もとひさ)氏
2001年からWebマーケティングのコンサルタントとして活躍中。今年から沖縄県を拠点に移し、事業戦略からコンテンツの制作現場まで幅広く伴走。本記事ではインタビュアーを担当。

オフィスマエカワ 代表 前川 昌幸(まえかわ まさゆき)氏
岡山県を拠点にWeb開発・PM・EMを兼務し、多数の著書執筆やコミュニティ登壇など多方面で活動するマルチクリエイター。

CalmTech 代表 古川 勝也(こがわ まさや)氏
青森県弘前市を拠点に、システム開発の全工程から食のプロデュースまで、ITの知見を武器に多角的に活動するエンジニア。

水交デザインオフィス 代表 深沢 幸治郎(ふかざわ こうじろう)氏
大阪を拠点に活動するUI/Webデザイナーで、日本最初期のコワーキングスペース運営やデザインシステムの構築など、多角的に組織を支えるデザインの専門家。

山川製作所 代表 山川 祐一郎(やまかわ ゆういちろう) 氏
岡山市を拠点に、Web開発から観光・特産品企画までを多角的に手がけ、技術とアイデアで地域の課題を形にする万能Webクリエイター。
いまだに消えない「FTP」と「本番直接編集」
今日は先日実施したCPIユーザー向けのアンケート結果を見ながら、皆さんとざっくばらんにディスカッションできればと思います。
まず、本番作業をどのように行っているかという結果ですが……

「FTPソフトでファイルアップロード」が53.3%、「CMSの管理画面から直接編集・保存」が約38%でした。ちなみにGitなどのバージョン管理・デプロイコマンド実行はわずか5%です。
この数字、率直にどう思われましたか?
正直なところ、僕自身の仕事でFTPのアップロードってもう10年ぐらいやってないなと。
ただ、サーバーが提供しているファイルマネージャーを利用する層も含めれば、直接的なファイル転送がメインなんだなという違和感はそこまでなかったです。
意外と「これで済むならこれでいい」と思っている人が多いんでしょうね。
なるほど。古川さんはいかがですか?
私は、CMSの管理画面から直接編集・保存が約4割ということに驚きました。
つまり、テスト環境と連動していない運用方法であるため、本番環境が止まったら全部が終わる状態で多くの方が運用しているということですよね。
確かに、CMSからの直接編集には2種類の意味が含まれていると思っています。
新しいページを作ったりブログを書くような、ファイルとあまり関係のないコンテンツ部分をいじるだけなら別に何も問題ないんです。
うんうん。危険なのはもう一つのパターンですね。
ええ。CMSのテンプレートなどを本番環境の管理画面から直接いじるのは絶対にやってはいけないこと。ミスをしてローカルにすら何も置いていなかったら取り返しがつかず、最悪の場合はエラーでそのまま管理画面から締め出されて何もできなくなってしまいますからね。
この運用方法が今でも一定数いる状況というのは、FTP以前の問題かもしれないですね。
現場の多くが今もなお、テスト環境を介さない
リスクの高い手法で運用している
「それ、バックアップじゃありません」現場に蔓延する認識のズレ
万が一のためのバックアップについても聞いています。
アンケートでは「ローカル(自分のPC)にファイルを複製している」が43.2%、「サーバー上の別ディレクトリに保存」が21%、「サーバー提供ツールを利用」が20%でした。

この「ローカル環境にファイルを複製している」が、バックアップとして機能するのか怪しいですよね。制作段階のデータの単なる複製であって、バックアップではないだろうと。
本当はバックアップを取っていないのが気まずいから、そう言い換えているだけなんじゃないかと思ってしまいます。
ああ、なるほど。そもそもバックアップの定義が人によって違うのかもしれないですね。
私が見聞きした限り、現場単位でバラバラでした。
Gitで履歴管理しているだけでもバックアップとは呼べないですし、CMSのプラグインを使って同一サーバーに保存していても、サーバーごと落ちたらどうするんですか? という話になります。ちなみに私は、自分のPCやクラウドなど、物理的な場所も含めて最低3箇所に分散させて残さないと嫌なタイプです。
バックアップの分散は心理的にも物理的にも有効で、SmartRelease U側が「リリース段階で毎回バックアップを取っています」と伝えると、ローカルに複製している方の反応は薄い気がします。逆にサーバーサイドや物理的に分散してバックアップを取っている方からは、面倒ごとが一つ消えますね!と喜んでもらえたりしますね。
事故の経験についても「誤って必要なファイルを上書き・削除してしまった」が44.7%、「先祖返りが発生した」が20%と、やはりヒューマンエラーは頻発しています。ここの認識のズレは大きな課題ですね。
ローカルへの複製は単なる『作業コピー』
プロが求める『バックアップ』との認識のズレが現場の悲劇を生んでいる
なぜテスト環境(ステージング)は消えるのか? 制作側とクライアントの埋まらない溝
本来ならテスト環境(ステージング)でしっかり確認してから本番へ移るべきですが、それがないケースも多い。これはなぜでしょうか?
テストサイトのありがたみが分からないから、ローカルから直接本番へアップロードする人が多いのかもしれません。
このありがたみって、データ消失やヒヤッとした体験がないと、実は一生わからないことでもあります。なので我々制作会社は、開発用にテスト用のレンタルサーバーを契約してクライアントに確認してもらいますが、公開後は「バラす(閉じる)」ことが多いです。
え、バラしちゃうんですか?
そうなんです、驚かれますよね。公開が完了したらバラすんです。
そこからの運用は本番環境に直で手を入れることになる。テストサーバーは制作を自主的に進めるために立てたものであって、運用維持のために使うものではないですから。そこに予算が当てられていない限りは制作者の持ち出しになってしまうんです。
そうそう。いつまでもクライアントさんの情報を置いておくのはセキュリティ的なリスクもありますしね。
テストサーバーにコストをかける意識って、クライアントさんにはないことが多いんですよ。実態としては「改修は半年に一度あるかないか。でも、テストサーバーだけはそのまま残しておきたい」というのが本音なんです。
そもそも、日本で「ステージング環境」という言葉がなんとなく使われ始めたのはここ10年未満の話です。事前に環境を作って確認するという「概念」自体が、開発会社以外の人たちにはない可能性がある。概念がなければ業務フローにも組み込まれず、導入メリットも感じないですよね。
事前に別環境で確認するという開発フロー自体が、
一般的なビジネス習慣としてまだ十分に浸透していない
「試す時間がない」の裏に潜む、誰も言語化できていない“心理的コスト”
そうした現状がある中で、SmartRelease Uの無料トライアルを利用しない理由として「ツールやサービスを試す時間が取れない」「導入メリットが不明(34%)」という声が目立ちました。
「新しいツールやサービスを試す時間が取れない」というのは、Web制作の現場全体が抱える慢性的な課題ですよね。
本当にそうですね。世の中の新しいトレンドを追わなきゃいけない中で、物理的に時間がないんだろうなと思います。ただ、皆さんどうしても技術的なことや機能ばかりに目が行きがちですが、実は運用で一番コストがかかっているのは「確認作業」や、それに伴う「心理的コスト(ストレス)」なんです。
心理的コスト、ですか。
はい。この不可視コストが生産性を下げているんですが、言語化や仕組み化が難しいため、本人すら何が問題か分かっていないまま苦しんでいるパターンがよくあります。
テスト環境が裏で勝手に用意されていて確認できる状態になって初めて、後から「あ、これってコストだったんだ」と分かってくるレベルのものなんです。心理的コストが高い作業って、一度『重たいな』と感じると、どんどん距離を置きたくなって、余計に手がつけられなくなるんです。
(深く頷きながら)確かに、言われてみればすごく納得感があります。
だから、「今の制作環境を見直しましょう」と正面から言っても、時間がない人には響きません。いつの間にかレールに乗っている作戦しかないのではと思っています。
気づいたら「SmartRelease Uのおかげで夜中のトラブル呼び出しがなくなった」「通知が来るから揉めなくてよくなった」という状態を作るのが正解な気がします。
トラブル対応という面では、最近はサイトの乗っ取りや改ざんに対して恐怖心を持っているクライアントさんも多いです。
そうですね。SmartRelease Uを使っていれば、汚染されていない世代のバックアップからテスト環境を復元して確認できる。テスト環境を複数のバックアップリストからボタンひとつで作れるって、エンジニアが手動で行うとめちゃくちゃコストの高い作業なんですよ。だからこそ、「概念」がない人たちにもその価値をどう体験してもらうかが鍵になります。
現場の生産性を最も下げているのは
誰も言語化できていない『心理的コスト』
テスト環境があるだけで、無意識の重圧からどれほど解放されるか
プロが語る!『SmartRelease U』が手放せなくなる理由
現場のリアルな課題と、目に見えない心理的コストのお話、非常に腹落ちしました。最後に、皆さんが考えるSmartRelease Uの「ここが本当に強い!」というポイントをお願いします。
「人はミスをするもの」という前提に立ち、リリース時に自動で対象がバックアップされる点です。ヒューマンエラーを最初から想定した現場感のあるサービスであり、万が一の時に「やばい!でもこのサービスを選んでいた自分を褒めたい」となる、そんな安心感が最大の強みですね。
「テストサーバーで確認したものが、そのまま本番環境に行くこと」がシステム的に担保されている点です。テスト環境から本番への移行を、手動アップロードなどの「人の手」から解放していること。これが本当に強いです。
ファイルの世代管理ができるという安心感ですね。これまでFTPで「上げる・下げる」しかしていなかったところに、バックアップを同時に取って世代管理が加わる意味は非常に大きいです。無料プランから使えるようになるので、まずはこの安心感を体験してほしいです。
僕はワンオペで制作をすることが多いのですが、本来エンジニアがやるべき環境構築などを、ある程度SmartRelease Uが代わりにやってくれるのは非常にメリットです。更新したファイルだけを自動でピックアップしてアップロードしてくれるなど、制作者にとって本当に優しいツールだと思います。
エバンジェリストの皆さん、現場のリアルな課題からSmartRelease Uの本質的な価値まで、非常に熱く濃いお話をありがとうございました!
編集後記
今回の座談会で浮き彫りになったのは、Web制作現場における「慣れ」の恐ろしさと、見過ごされがちな「心理的コスト」です。
「今まで事故が起きていないから」と手動アップロードや本番直接編集を使い続けることのリスク。
そして、テスト環境の不在がもたらす、担当者への見えないプレッシャー。
エバンジェリストの方々の熱のこもった議論からは、SmartRelease Uが単なる便利なデプロイツールではなく、制作者の「安心」と「時間」を担保し、見えない重圧から解放してくれる強力なインフラであることがひしひしと伝わってきました。
あなたの現場の「心理的コスト」、一度見直してみてはいかがでしょうか。