エバンジェリスト紹介vol.5~誰もがWebサイト運営に携われる未来を目指して~
この度、私たちは新サービス「SmartRelease U」のリリースとともに、心強い新エバンジェリストをお迎えしました。
2012年のSmartReleaseリリース当初から開発に携わり、現在では社内で最もSmartReleaseを使いこなすヘビーユーザーである神森 勉さんです。
本インタビューでは、既存SmartReleaseをコーポレートサイト運用で現役利用されている神森さんが、サービス設計に携わることになった経緯から、その進化のポイント、そして未来への展望を熱く語っていただきます。特に注目すべきは、「アクセシビリティ」への強い想いです。
SmartRelease Uが目指す「より多くの方にWebサイト運営を」というビジョンの根底にある、障がいを持つ方々を含め誰もがWebサイト運営に携われる未来についてお話を伺いました。
目次
インタビュイー紹介

株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ
広報室ゼネラルマネージャー アクセシビリティスペシャリスト
神森 勉 氏
1995年頃より印刷会社に4年ほど勤務しているなかでWebサイト制作事業を立ち上げ、Webサイト制作を始める。2010年頃までWebサイト制作会社のディレクターとして従事し多くのコーポレートサイトを手がける。その間、Dreamweaverのエバンジェリストとして対外的な活動をする傍ら、Web Creatorsなどの連載や書籍の執筆も実施。
2011年にKDDIウェブコミュニケーションズのインハウスデザイン部門の責任者として入社。その後、事業部本部責任者や自社ECサイトの責任者などを経て、現在は広報室にて広報活動の傍ら自社サイトのWebマスターとしてSmartReleaseを活用してWebサイトの運用をおこなっている。
最近の趣味はカメラ📷️とドローンからの撮影🛸
SmartRelease U とエバンジェリスト
SmartRelease Uは、制作会社で働く5000人の担当者の課題を聞き、そこから生まれたウェブツールです。
SmartRelease Uとは:https://smartrelease.cloud/
可能な限りユーザーの視点を開発に活かすためにも、多くの外部協力会社から直接声を聞いています。
神森さんは提供会社の社員でありながらも、エバンジェリストとして広くメッセージを届けていただいています。
本インタビューでは、すべての人がWebサイト運用に携われる未来を目指していきたい、そんな思いとともにSmartRelease Uを通じて挑戦していく神森さんのお話をじっくりお伺いします。
初代 SmartReleaseとの深いつながり
はじめに神森さんとSmartReleaseの関係、エバンジェリストに手を挙げていただいた理由をお伺いしたいです。
2012年、SmartReleaseが世に出たその時から、私はこのプロダクトに深く関わってきました。思い返すと当時の開発にも参加させていただいていましたね。
デザイン部門の責任者として紹介動画にも登場したり、SmartReleaseとは文字通り「縁が深い」存在だと思っています(笑)
当時のコーポレートサイトも、従来の専用サーバーから当時提供されていた共用サーバーACE01に切り替えてSmartReleaseで運用してもらったほど、このプロダクトへの愛は誰にも負けないと自負しています!
CPIで提供しているサーバー内でつかえるSmartReleaseの開発から携わっていただいていたんですね! 一新するとなると感慨深いものがありますね。
現行のSmartReleaseについては、社内で最も使っていると言っても過言ではないほどのヘビーユーザーですよ!
日々の業務でSmartReleaseを使い倒す中で、その便利さを実感すると同時に、さらに改善できる点も見えてきました。
だからこそ、今回SmartRelease Uの開発が始まるにあたり、エバンジェリストとして手を挙げたのはごく自然な流れでした。

本業に集中できる!SmartRelease Uに込める思い
今回のSmartRelease U 開発に込めた「想い」や「こだわり」はどんな部分かもお聞きしたいです。
今回のSmartRelease Uでは「より多くの方に使ってもらうこと」を強く意識していますね。
私はKDDIウェブコミュニケーションズのコーポレートサイトなどの更新を実施する際、主にサイトの更新作業を中心にSmartReleaseを使っています。
サイト更新を行うにあたって必ず必要なのが更新前の状態のバックアップです。これをSmartReleaseのもつ自動バックアップ機能によっていわゆる「バックアップを取る」という作業がなくなります。
SmartReleaseはバックアップがあるので、なにかあってもバックアップがあること、すぐに前の状態に戻せるなという安心感で、リリース前の怖さが解消されるんですよ。
でも、今まではCPIのサーバーでしか使えなかったというのがあって、今回SmartRelease Uでは、CPI以外のサーバーで使えるというところに持って行けたことが嬉しいです。
より多くの人に使ってもらえるようにしたいというのは、この辺りからきています。
神森さんの活動の中で「アクセシビリティ」という言葉もお聞きしているのですが、今回のSmartRelease Uにも関係があるのでしょうか。
KDDIウェブコミュニケーションズではデザイナーとしての活動や、広報活動を中心に行っていますが、前職の制作会社在職中、ウェブアクセシビリティには深く関わっておりウェブサイトのアクセシビリティの実現や、セミナーなど広く活動をしてきました。そのため、現在でもウェブアクセシビリティについてお話しをする機会をいただくことがあります。
新たな試みになりますが、これまでサイト運営で困っていると思われがちな障がいを持つ方々でもSmartReleaseを使ってWebサイト運営に携われるように、という点に重きを置いて改良を進めています。
2024年よりKDDIグループ人権方針に則り、グループ会社全体でウェブアクセシビリティへ取り組んでいます。当社でもより多くの方々に当社のサービスを選んでいただくためにウェブアクセシビリティの実現をおこなうようにしています。
そのため、誰もが情報発信できるWebの世界で、その担い手が一部の人に限られてしまうのはもったいない。SmartRelease Uが、その壁を打ち破るツールになればと願っています。
ウェブアクセシビリティにも一歩踏み込む
ウェブアクセシビリティの対応として一般的なものはどのような項目になるのでしょうか?
ウェブアクセシビリティへの対応は指標となるWCAG2.2に従うところになります。この仕様のなかにある代表的なところだと知覚可能や操作可能といった項目でしょうか?
知覚可能というのはWebサイトのコンテンツや情報が、利用者の感覚(視覚、聴覚、触覚など)で認識できるようにすることを指します。
視覚障がいを持たれている方ががスクリーンリーダーで情報を読み取れたり、聴覚障がいをお持ちの方が字幕で音声情報を理解できるようにしたりすることです。
操作可能はマウスを使えないユーザー(運動障がい、一時的な負傷など)のために、Webサイトのすべての機能がキーボード(Tabキー、Enterキーなど)で操作できるようにするのがわかりやすいでしょうか。
ありがとうございます。
今回のSmartRelease Uも同様の対応をされているのでしょうか?
現段階ではUIの構成やUXにおいて、色に依存しない画面設計を実施しています。
赤は「止まる」青は「進む」など、色によってイメージをお持ちの方は多いと思うのですが、ロービジョンの方や、色覚異常をお持ちの方は色で判断をすることはしません。
そのため、色に頼った操作方法を避けて文章やアイコンで「誰にでもわかりやすく」を目指して設計をしていました。
また、次の段階として障がい当事者の方にご協力いただき、改善を進めていく予定です!

誰もがWebサイト運用ができる未来を目指した挑戦
エバンジェリストとしてSmartRelease Uの開発に深く関わっていただいた経験から、このプロダクトに
込めた「誰もがWebサイト運営に携われるように」という強い想いを改めて語っていただきました。
障がいの有無にかかわらず誰もが情報発信できる未来は、SmartRelease Uが目指す大きな目標です。
もちろん、ファーストリリースはまだ始まりに過ぎませんが、SmartRelease Uはこれからも進化を続け、真のウェブアクセシビリティ社会の実現に向けて邁進していきます。
SmartRelease Uの進化、そして神森さんの今後の活躍に、ぜひご期待ください。